井上究一郎
( いのうえ・きゅういちろう )1909-99年。大阪府に生まれる。東京帝国大学文学部フランス文学科卒業。東京大学名誉教授。著訳書に『井上究一郎文集』(全2巻)、プルースト『失われた時を求めて』などがある。
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『失われた時を求めて』の個人全訳を完成したフランス文学者の、四十年以上にわたる既刊単行本未収録のプルースト論・エッセーを集大成した、まさに待望の一冊。
1 水源の構造(マドレーヌの1きれと日本の水中花
プルーストのヴィジョンを開花させたネルヴァル
「心情の間歇」
「芸術作品」)
2 近ごろ、析にふれて(マルセル・プルースト
『花咲く乙女のかげに』という小説は…
『ゲルマントのほう』の空間とドラマ
『ソドムとゴモラ』への船出
『見出された間の』の筋を追って)
3 昔と近ごろとのはざま(奇遇
『千一夜物語』とプルースト
岸田国士とヴィスコンティ
ヴィスコンティ=プルースト『失われた時を求めて』の邦訳シナリオによせて〈序文〉
映画『スワンの恋』を観る)
4 昔の文反古(マルセル・プルーストの方法―1913年を中心にして
フランス現代小説の転回期とマルセル・プルースト
新心理主義の文学)
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