香山リカ
( かやま・りか )1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。専門は精神病理学。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。豊富な臨床経験を生かして、現代人の心の問題から社会批評まで幅広い分野で活躍している。著書に、『<いい子>じゃなきゃいけないの?』(プリマ―新書)、『悲しむのは、悪いことじゃない』(筑摩書房)、『劣化する日本人』(ベスト新書)、『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(朝日新書)、『堕ちられない私 精神科医のノートから』(文春新書)等多数。
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私たちの人生は「喪失と悲しみ」の連続です。大切な人を亡くした時、誰でも傷つき、苦しむその心を無理に抑える必要はなく、「喪の仕事」をする。乗り越えた後には、「失った」からこそ得られる幸せもある。
第1章 震災後の心に何が起きたか(震災後に続いた異常な心理状態
四〇代の主婦、マリさんに何が起きたのか?
急ぎすぎる「心のケア」でかえって心の傷が深くなる場合も)
第2章 大切な人を失ったときに(死者・行方不明者二万人、ひとりひとりの苦しみ
第三者の態度に心を傷つけられるということ
愛する人を失う、いろいろなパターン)
第3章 まわりの人はどう寄り添うべきか―やるべきこと、してはいけないこと(人の悲しみを理解するのはむずかしい
精神医学、心理学での取り組み
「悲しみ」が減ることはない)
第4章 心の保ち方(灰色主義
ほどよし主義
感情のコントロールについて
現実逃避のすすめ)
第5章 失った後で得られるもの(「毎日の幸せ」を感じるようになれる
これまでとは違う価値観が持てる
新しいセンサーが働き出す
自分の限界に気づく)
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