山平重樹
( やまだいら・しげき )1953年山形県生まれ。法政大学卒業後、フリーライターとして活躍、アウトローものを得意分野とする。実録小説、ノンフィクションなど多数の著作がある。原作映画化作品に「残?」「morocco横浜愚連隊物語」「実録新宿の顔」などがある。主な著作に「ヤクザに学ぶ交渉術」(幻冬舎アウトロー文庫)、「実録神戸芸能社」(双葉社)、「ヤクザに学ぶ組織論」(ちくま新書)、「連邦刑務所から生還した男」「冤罪・キャッツアイ事件」(小社刊)などがある。
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オトリ捜査や司法取引はアメリカでは日常のこと。捜査官が扮した売人に麻薬売買を持ちかけられ、断ろうとしているとショットガンを持ったFBIがやってきて現行犯逮捕、それが本書の主人公吉村氏。現役の親分である。すべてFBIが筋書を作ったものだった。終身刑も予測されるなか、吉村氏は司法取引に応じて有期刑が確定する。以後10年に及ぶ獄中生活が始まる。そこは、多様な民族・人種がそろい、マフィアのボスが束ねる暗黒街の縮図。目の前で起こる殺人や賄賂の横行。しかし日本では考えられないような自由な空間でもある。外部との通信や面
序章 FBI囮捜査の罠
第1章 司法取引という決断
第2章 連邦最重刑務所の衝撃
第3章 コロラド・プリズンは獄楽
第4章 ミズーリ・プリズンで見た病理
終章 十一年目の帰国
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