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単行本

法学の誕生

——近代日本にとって「法」とは何であったか

日本の近代化の鍵は「法」にあった。西洋の法や法学というきわめて異質な思考様式の受容に成功し、自前の法理論を作り上げた、明治の先人たちの知的苦闘を描く。

定価

3,190

(10%税込)
ISBN

978-4-480-86726-1

Cコード

0032

整理番号

2018/03/27

判型

四六判

ページ数

424

解説

内容紹介

日本が、驚くほど短期間に近代化を果たしえたのは、西洋法の継受に成功したからである。だが、「法」を自らのものとして運用するには、それを支える法的思考様式、つまりは「法学」を受容することが不可欠だった。法学とは西洋社会に深く根差した思想であり、文化である。全く異質な文化的土壌をもった日本社会が、それまでにない思考様式を受容するのには幾多の困難があった。いったい日本人は、いかにしてそれを乗り越えたのか?欧米列強と対等に伍するため、国を代表する俊英たちが競って法学を学び、近代国家としての骨格をつくり上げた明治日本

目次

第1章 西洋法との遭遇
第2章 人材養成
第3章 「留学」の時代
第4章 日本が出会った法学―「歴史の世紀」のヨーロッパ
第5章 条約改正と法典論争―近代日本のナショナリズム
第6章 法学の受容
第7章 祖先祭祀と国体―伝統の進化論的正当化
第8章 国家主義の法理論―明治国制の法的正当化
第9章 近代日本にとっての「法」と「法学」

著作者プロフィール

内田貴

( うちだ・たかし )

1954年大阪に生まれる。1976年東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科教授、法務省経済関係民刑基本法整備推進本部参与等をへて、現在は、東京大学名誉教授、早稲田大学特命教授、森・濱田松本法律事務所客員弁護士。博士(法学)。専門は民法学。著書に『民法改正』(ちくま新書)、『民法Ⅰ 総則・物権総論〔第4 版〕』『民法Ⅱ 債権各論〔第3 版〕』『民法Ⅲ 債権総論・担保物権〔第3 版〕』『民法Ⅳ 親族・相続〔補訂版〕』(以上、東京大学出版会)、『抵当権と利用権』(有斐閣)、『契約の再生』(弘文堂)、『契約の時代』(岩波書店)、『制度的契約論』(羽鳥書店)など多数。

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