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筑摩選書

皇国日本とアメリカ大権

——日本人の精神を何が縛っているのか?

戦前、人々はなぜ総動員体制に抗えなかったのか。当時の「聖典」たる『國體の本義』を読み解き、戦後に「アメリカ大権」をも招来した日本人の「無意識」を問う。

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01694-2

Cコード

0331

整理番号

186

2020/03/12

判型

四六判

ページ数

288

解説

内容紹介

戦前、多くの日本人が「国体」思想に飲み込まれ、戦争に動員されていった。なぜ日本人は、この流れに抗えなかったのか?総力戦に敗北した後、天皇は連合国軍最高司令官に「従属」する形となった。実際にはアメリカ大権となっているにもかかわらず、鋭敏な知識人ですら、それを直視できずにいるのはなぜか?戦時期に教育の場で広く読まれ、国民に深甚な影響を与えた『國體の本義』の解読をとおして、戦前・戦後を貫流する日本人の精神の「無意識」を問う。ふたたび日本が内閉しようとしている今、来し方行く末を考えるに際し、必読の書!

目次

序論 『國體の本義』の恐ろしさ
第1部 『國體の本義』を読む(天壌無窮の神勅
天皇
臣民
国史
国土と国民
祭祀と道徳
学問と科学
政治・経済・軍事
結語
国体のゆくえ)
第2部 天皇親政とアメリカ大権(なぜ天皇親政説なのか
天皇の近代
アメリカ大権
三島と吉本と国体と
大東亜共栄圏の残照)
結論

著作者プロフィール

橋爪大三郎

( はしづめ・だいさぶろう )

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

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