長山靖生
( ながやま・やすお )長山靖生(ながやま・やすお):1962年生まれ。評論家。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)、『帝国化する日本』(ちくま新書)、『日本回帰と文化人』(筑摩選書)、『萩尾望都がいる』(光文社新書)など多数。
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1970-80年代はSF少女マンガ黄金期だった。黄金時代を中心に、数多い名作を残してきた作家たちの歩みとその魅力を、SF評論の第一人者が語りつくす。
伝説の名作・大作は
こうして生まれた!
SF評論の第一人者による徹底解説
1960年代から少女マンガの時代が始まり、70年代半ばになると優れたSF作品が続出、SF少女マンガ黄金期が到来する。岡田史子、竹宮恵子、萩尾望都、山岸凉子、山田ミネコらが頭角を現し、SF的想像力で少女マンガを大きく変えていった。そこにはどんな創作上の冒険があったのか。70年代半ば~80年代の黄金期を中心に、ファンタジー的作品も含め、揺籃期から現在までのSF少女マンガの歴史を、SF評論の第一人者が語りつくす。読み継がれるべき、おすすめ作品ガイドとしても必読の書。
第1章 SF少女マンガ概史―分かりやすさと独自な表現のはざまで(マンガ表現はどうやって生まれたか
少女マンガの揺籃期
少女にSFはわからない?
SFブームと少女マンガ
女性SFは何を描くのか)
第2章 挑発する女性状理知結晶体(山岸凉子―抑圧と理知の先にあるもの
倉多江美―シュールで乾いた宇宙
佐藤史生―科学と神秘の背反する魅力
水樹和佳―王道SFロマンを求めて
「見えない壁」と「見える壁」を超えて)
第3章 思考するファンタジー(少女マンガSFの詩人・山田ミネコ
大島弓子―少女の心象はハラハラと舞い散る
共同制作と見せ場主義のエンタメSF・竹宮恵子
少女感覚とSFファンタジー)
第4章 時を超える普遍を見つめて―萩尾望都の世界(SFは自由への目醒めをもたらす
萩尾SFの絵画論的・音楽論的宇宙観
多様な異世界生命体と性別の揺らぎ
危機から目を逸らさず、希望を捨てず)
第5章 孤高不滅のマイナーポエットたち(岡田史子―その花がどこから来たのか私たちはまだ知らない
内田善美―圧倒的画力が創り出すファンタジー世界
高野文子―絶対危険神業)
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