吉村昭
( よしむら・あきら )(1927-2006)東京生まれ。学習院大学中退。1966年、『星への旅』により太宰治賞受賞。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』などにより菊池寛賞受賞。87年日本芸術院賞受賞、97年より日本芸術院会員。主著に『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『破獄』(読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)など。
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医療だったのか、殺人だったのか―深い疑惑につつまれる「和田心臓移植事件」の全貌―札幌を基点とし、南アフリカ、アメリカでの綿密な取材を背景に、犀利な作家の眼によって「事件」を克明に描きつつ、医師のモラルを告発し、人間性の所在を証言する迫真のドキュメント。
第1章 試写室にて
第2章 電話対談室にて
第3章 平岸火葬場にて
第4章 南アフリカにて
第5章 非白人居住区にて
第6章 マイモニディーズ病院にて
第7章 恵庭町宮崎家にて
第8章 北海道赤十字血液センターにて
第9章 札幌医科大学附属病院にて
第10章 地下解剖室にて
第11章 東京国際空港にて
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