日本のポストモダンは借り物だったといわれる。しかし、スキゾとパラノの対概念を詳細に見れば、「スキゾ」がポストモダン、「パラノ」がモダンであると解釈できる。
『構造と力』は優れた総合的解説書であるとしても、彼の提示する「スキゾ」には、ポストモダンの予感的実態としての感覚がこもっている。
当時わが国は、「モダン」から「ポストモダン」への移行期にあった。その「移行期」はその後、数回にわたって展開されるが、その幕開けの貴重な書である。
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《パラノ人間》から《スキゾ人間》へ、《住む文明》から《逃げる文明》への大転換の中で、軽やかに《知》と戯れるためのマニュアル。―現代思想の最前線を疾走する若き知性がドゥルーズ=ガタリ、マルクスなどをテクストに語る《知》的逃走のための挑発的メッセージ。
逃走する文明
ゲイ・サイエンス
差異化のパラノイア
スキゾ・カルチャーの到来
対話 ドゥルーズ=ガタリを読む
マルクス主義とディコンストラクション
ぼくたちのマルクス
本物の日本銀行券は贋物だった
共同討議マルクス・貨幣・言語
ツマミ食い読書術
知の最前線への旅
N・G=レーゲン『経済学の神話』
今村仁司『労働のオントロギー』
広松渉『唯物史観と国家論』
栗本慎一郎『ブタペスト物語』
山本哲士『消費のメタファー』
柄谷行人『隠喩としての建築』
山口昌男『文化の詩学1・2』
蓮実重彦『映画誘惑のエクリチュール』
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