中島敦
( なかじま・あつし )1909-1942年。東京四谷の漢学者の家系に生まれる。一高、東京帝大国文科にすすみ、横浜高女の教師となる。誠実な教師生活のかたわら創作につとめ、「狼疾記」「かめれおん日記」などを発表。昭和十六年、教師を辞職、南洋庁書記官としてパラオ島に赴任したが持病の喘息をこじらせて帰国。この間、「光と風と夢」が芥川賞の候補にのぼったが入賞せず、ほとんど無名のうちに死去。死後、再評価された。
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昭和十七年、一筋の光のように登場し、二冊の作品集を残してまたたく間に逝った中島敦――その代表作から書簡までを収め、詳細小口注を付す。
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