殿山泰司
( とのやま・たいじ )1915年10月17日、東京の銀座生まれ。’36年新築地劇団入団、初舞台。’42年松竹太秦撮影所入所。同年徴兵されて中国へ。戦後は’47年頃から新藤兼人脚本=吉村公三郎監督コンビ作品で売れっ子となる。’50年近代映画協会創立に参加。以後今村昌平、大島?監督作品など数多くの作品に出演。ジャズとミステリを愛する。’89年73歳で死去。著書に『三文役者あなあきい伝』『JAMJAM日記』ほか多数。
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“三文役者”を自称しながら、幅広い俳優人生を続けた著者が、北は函館松風町から、南は沖縄波の上まで、「紅灯の巷」を彷徨する「好色旅行」。アチラ、コチラに残されている旧遊廓をたずね、不マジメな目で見て歩き、「オソソ」、「オマンタン」のたぐいが頻発する色噺。虚実とりまぜたダラダラ文により、失われた時が甦り、町の風景や人情があぶりだされる。
吉原の和風タッチ
松戸の裏町酒場
中村遊郭の年増たちよ
寒い高知の玉水遊郭
八戸まで行ったけどさ
宇部のストリッパー
京都のパラダイス
土浦のビッグ・ポイント
大聖寺の紅がら格子
浦安ではダメよ〔ほか〕
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