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ちくま文庫

内田百閒集成16

——残夢三昧

定価

1,045

(10%税込)
ISBN

978-4-480-03896-8

Cコード

0195

整理番号

-12-17

2004/01/07

判型

文庫判

ページ数

272

解説

内容紹介

『「ほう、ほうと云って、人がかける時には火事は遠い」と祖母が云った。ほうと云う名前の鳥が火事場に飛んで来て、火をくわえて行くから、その鳥を追い払う為に、ほう、ほうと云って走るのだそうである。』(「炎煙抄」より)夢や無気味なもの、怖い雷や空襲、怖いけれど好きな火事…夢とうつつの境を往還する奇妙な味の随筆集。

目次

炎煙鈔
予行
沖の稲妻
火の用心
近火
蒸気喞筒
町の野火
煙塵
巨松の炎
雷〔ほか〕

著作者プロフィール

内田百閒

( うちだ・ひゃっけん )

1889-1971。岡山市の生まれ。本名は栄造。ペンネームは郷里の百閒川にちなむ。旧制六高在学中は俳句に親しむ。東大ドイツ文学科卒。陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学等でドイツ語を教える。教師をやめたのち作家活動に入り、特異な幻想をつづった短編集「冥途」「旅順入城式」を発表。飄逸な「百鬼園随筆」によってひろく世に出た。借金術の大家で、鉄道好きとしても知られていた。

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