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ちくま文庫

東京の戦争

東京初空襲の米軍機に遭遇した話、寄席に通った話。少年の目に映った戦時下・戦後の庶民生活を活き活きと描く珠玉の回想記。 【解説: 小林信彦 】

定価

550

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42096-1

Cコード

0195

整理番号

-1-5

2005/06/08

判型

文庫判

ページ数

208

解説

内容紹介

物干台で凧を揚げていて、東京初空襲の米軍機に遭遇した話。戦中にも通っていた寄席や映画館や劇場。一人旅をする中学生の便宜をはかってくれる駅長の優しさ。墓地で束の間、情を交わす男女のせつなさ。少年の目に映った戦時下東京の庶民生活をいきいきと綴る。抑制の効いた文章の行間から、その時代を生きた人びとの息づかいが、ヒシヒシと伝わってくる。六十年の時を超えて鮮やかに蘇る、戦中戦後の熱い記憶。

目次

空襲のこと
電車、列車のこと
石鹸、煙草
土中の世界
ひそかな楽しみ
蚊、虱…
歪んだ生活
戦争と男と女
人それぞれの戦い
乗り物さまざま
食物との戦い
中学生の一人旅
進駐軍
ガード下
父の納骨

著作者プロフィール

吉村昭

( よしむら・あきら )

(1927-2006)東京生まれ。学習院大学中退。1966年、『星への旅』により太宰治賞受賞。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』などにより菊池寛賞受賞。87年日本芸術院賞受賞、97年より日本芸術院会員。主著に『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『破獄』(読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)など。

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