吉村昭
( よしむら・あきら )(1927-2006)東京生まれ。学習院大学中退。1966年、『星への旅』により太宰治賞受賞。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』などにより菊池寛賞受賞。87年日本芸術院賞受賞、97年より日本芸術院会員。主著に『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『破獄』(読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)など。
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「妻は、昼間、子供が寝ている間に小説を書き、私が勤めから帰ってくると、ただ一つしかない食卓を私に明け渡し、私は深夜まで書く」。傾倒する川端康成らの作品を筆写し、三島由紀夫等を訪問した大学文芸部時代。小説を書くという初志は、困窮しても、何度賞を逃しても消えることはなかった。同志である妻と逆境を乗り越え、太宰治賞を受賞するまでの作家誕生秘話。
読書から習作へ
大学文芸部時代
大学中退、結婚、放浪
同人雑誌と質店
贋金づくり
「文学者」の復刊
芥川賞候補
二通の白い封筒
睡眠五時間
小説を観る眼
会社勤め
危機
妻の受賞
『星への旅』と『戦艦武蔵』
太宰治賞
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