玄侑宗久
( げんゆう・そうきゅう )一九五六年福島県生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒業。八三年、天龍寺専門道場入門。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺住職。花園大学仏教学科および新潟薬科大学応用生命科学部客員教授。二〇〇一年「中陰の花」で芥川賞を、一四年「光の山」で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に、『禅的生活』(ちくま新書)、『荘子と遊ぶ』(ちくま文庫)、『やがて死ぬけしき』(サンガ新書)、『竹林精舎』(朝日新聞出版)などがある。
loading...
禅寺の入婿として副住職の地位につく主人公の理洲には、先物取引にハマり親の老後の蓄えをすべて失わせた過去がある。悔恨から家出、浮浪者になり果て、最後は寺に拾われ僧侶になる。彼にずっとつきまとうのは人間の欲望と金の関係。禅の修行や氣の鍛錬から彼は何を得るのか。風俗嬢や風来坊、寺再建に一億円を寄付する謎の紳士、また不思議な信仰をもつ人びととの邂逅は、彼をどこへ導くのか。単行本未収録短篇「宴」併録。
化蝶散華
宴
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。