森まゆみ
( もり・まゆみ )一九五四年東京生まれ。八四年「谷中・根津・千駄木」創刊。地域史研究、文化財保存に尽力し、各新聞書評委員、文化庁文化審議会委員など歴任。日本ナショナルトラスト理事。近著に『千駄木の漱石』(ちくま文庫)、『子規の音』(新潮社)、『暗い時代の人々』(亜紀書房)、『「青鞜」の冒険――女が集まって雑誌をつくるということ』(集英社文庫)、『環境と経済がまわる、森の国ドイツ』(晶文社)など多数。
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東京の東側に魅かれるという著者が歩くのは神保町、浅草、日暮里、三河島、根岸、三ノ輪、町屋など38箇所。街を見下ろす大木、朽ちた古井戸、寺社、庭園に思いもかけない物語がある。そこでの歴史を知ることで陰影のある風景が浮上する。先人たちの生活に思いを馳せ、舌鼓の打てる散歩ルートを、緻密なイラストと地図を添えて紹介。
水道橋―ふしぎな三角地帯
お茶の水―橋の上から望む神田川
小川町―ドキュメンタリーを見に行く
神保町―本とカレーと中華料理
湯島―ラブホテルと天神様
上野公園―美術館は金曜の夜に
不忍池―明治のころ競馬場があった
谷中―元祖七福神めぐり
千駄木―鴎外の観潮楼、漱石の「猫の家」
根津―神社の門前に遊廓〔ほか〕
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