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定価

858

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42955-1

Cコード

0195

整理番号

-39-11

2012/07/10

判型

文庫判

ページ数

288

解説

内容紹介

『平家物語』にはブスがいない。おまけに、可哀想な・けなげな女はいても、ずるい・嫉妬深い・権謀術数にたけた女はいない。揃いも揃って男好み。ところが史実を調べれば、彼女たちは決してそんなツマラナイ女ではない。『平家物語』は、男たちの鎮魂の物語。男の美学はあっても女の本音はない。その本音を掘り起し、なぜ物語がそれを封印したのかを暴く、痛快古典エッセイ。

目次

栄える平家をとりまく女たち(祇王と仏御前―芸能人の王道
二代后と待宵の小侍従―最後の王朝
建春門院と八条女院(一)―建春門院は意地悪オバサンか?
建春門院と八条女院(二)―裁かれる支配的な母
小督(一)―悲恋に秘められたもう一つの恋
小督(二)―逃げていく女
祇園女御―水の女)
滅びる平家をとりまく女たち(維盛の北の方―光源氏のような夫をなくした女
巴―落ちた女将軍
小宰相―美しい死体
千手前―仏になった遊女
横笛と袈裟御前―ワイドショーの犠牲者たち
二位の尼―無能な野心家
静―ステージママと娘の悲劇
建礼門院―死を演じる女優
女房たち―諦めの文学から希望の文学へ)

著作者プロフィール

大塚ひかり

( おおつか・ひかり )

1961年横浜市生まれ。早稲田大学第一文学部日本史専攻。古典を題材としたエッセイを多数手がける。著書に、『源氏の男はみんなサイテー』『ブス論』『愛とまぐはひの古事記』『女嫌いの平家物語』(以上ちくま文庫)『本当はひどかった昔の日本』(新潮文庫)『本当はエロかった昔の日本』(新潮社)『昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』(草思社文庫)『女系図でみる驚きの日本史』(新潮新書)など多数。また『源氏物語』全6巻の個人全訳も手がける(ちくま文庫)。趣味は系図作り。

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