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ちくま文庫

紅茶と薔薇の日々

天皇陛下のお菓子に洋食店の味、庭に実る木苺……森鴎外の娘にして無類の食いしん坊、森茉莉が描く懐かしく愛おしい美味の世界。解説 辛酸なめ子

定価

814

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43380-0

Cコード

0195

整理番号

-9-9

2016/09/07

判型

文庫判

ページ数

256

解説

内容紹介

両国の角力見物に欠かせない青々とした固めの枝豆、美味しいものでごはんを食べないと小説がうまく行かない、パッパがポケットに入れて持ち帰った天皇陛下のお菓子、愛すべき下北沢商店街の料理店「スコット」…森鴎外の娘にして無類の食いしん坊、森茉莉が描く美味の世界は懐かしくて愛おしい。単行本未収録作品16編を含む珠玉の53作を編んだ絶味アンソロジー。

目次

第1章 食いしん坊(明治風西洋料理とキャベツ巻き
胡瓜もみその他に関する私の意見 ほか)
第2章 料理自慢(料理控え
日日の中の愉しさ ほか)
第3章 思い出の味(木苺とぐみ
ライム ほか)
第4章 日常茶飯(Le pain de m´enage
或日の夕食―背番号90の感度 ほか)
第5章 紅茶と薔薇の日々(父の居た場所―思い出の中の散歩道
やさしさを教えてくれた白菫の押し花 ほか)

著作者プロフィール

森茉莉

( もり・まり )

1903─87年、東京生まれ。森?外の長女。1957年、父を憧憬する娘の感情を繊細な文体で描いた随筆集『父の帽子』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、50歳を過ぎて作家としてスタートした。著書に『恋人たちの森』(田村俊子賞)、『甘い蜜の部屋』(泉鏡花賞)、『贅沢貧乏』、『私の美の世界』、『森茉莉全集』全8巻など。

早川茉莉

( はやかわ・まり )

早川 茉莉(はやかわ・まり):編集者。『すみれノオト』発行人。「すみれ図書室」主催。アンソロジストとしても活躍し、ファンも多い。編著に森茉莉作品集『貧乏サヴァラン』『紅茶と薔薇の日々』『贅沢貧乏のお洒落帖』『幸福はただ私の部屋の中だけに』のほか、『なんたってドーナツ』『玉子ふわふわ』『素湯のような話』『矢川澄子アンソロジー 妹たちへ』『片山廣子随筆集 ともしい日の記念』『スプーンはスープの夢をみる』など。著書に『森茉莉かぶれ』『修道院のお菓子と手仕事』(共著)『京都で寺カフェ』など。

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