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ちくま文庫

五・一五事件

——橘孝三郎と愛郷塾の軌跡

農村指導者・橘孝三郎はなぜ五・一五事件に参加したのか。事件後、民衆は彼らを熱狂的に支持した。貧困が生み出した歴史の教訓とは。解説 長山靖生

定価

1,078

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43587-3

Cコード

0121

整理番号

-16-8

2019/04/09

判型

文庫判

ページ数

480

解説

内容紹介

1932年、海軍青年将校らが起こした5・15事件。犬養首相射殺のほかに農村有志による変電所襲撃も決行され、その指導者は橘孝三郎。農村の改良活動を実践していた橘は、テロへと突き進んでいった。農村と都市の格差のなか、民衆は青年将校たちの減刑を叫んだ。しかし事件は戦争突入への序曲となる…。昭和の転換点を橘孝三郎ら農村の視点からとらえた名著文庫化。

目次

1 一高を去る
2 兄弟村
3 愛郷会
4 パニック
5 満州事変前後
6 決行者たち
7 五月十五日
8 人身御供

著作者プロフィール

保阪正康

( ほさか・まさやす )

1939年、北海道生まれ。同志社大学文学部卒業。日本近代史、とくに昭和史の実証的研究を志し、歴史の中に埋もれた事件・人物のルポルタージュを心がける。個人誌「昭和史講座」を中心とする一連の昭和史研究で菊池寛賞を受賞。著書に『戦場体験者 沈黙の記録』(筑摩書房)、『東條英機と天皇の時代』(ちくま文庫)、『若い人に語る戦争と日本人』(ちくまプリマー新書)、『農村青年社事件』『帝国軍人の弁明』(以上、筑摩選書)、『昭和史七つの謎(★正字)』(講談社文庫)、『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房)など多数がある。

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