矢川澄子
( やがわ・すみこ )(1930-2002)東京生まれ。作家・詩人・翻訳家。東京女子大学英文科を卒業後、学習院大学独文科在学中に同人誌『未定』に参加。59年、仏文学者で作家の澁澤龍彦と結婚し、仕事の協力者として活躍するが68年には離婚。以後も、文学活動に従事。小説に『架空の庭』『失われた庭』、詩集に『ことばの国のアリス』、エッセイに『わたしのメルヘン散歩』、翻訳に『不思議の国のアリス』『ほんものの魔法使』など多数。
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この少女は不言を金科玉条とし、「お話をかくひと」を夢見た――澁澤龍彦の最初の夫人であり、アナイス・ニンやルイス・キャロルのすぐれた紹介者であり、孤高の感性としなやかな知性の持ち主であった矢川澄子。その作品にさまざまな角度から光を当て、幼い日々、思い出の人々、高原暮らし、少女-反少女論、文学論などのテーマで織り上げる。密やかに、けれども強く輝く珠玉のアンソロジー。
第1章 あの頃
第2章 存在の世界地図
第3章 高原の一隅から
第4章 不滅の少女
第5章 卯歳の娘たち
第6章 兎穴の彼方に
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