平田俊子
( ひらた・としこ )平田 俊子(ひらた・としこ):詩人。詩集に『戯れ言の自由』(紫式部文学賞)、『詩七日』(萩原朔太郎賞)、『ターミナル』(晩翠賞)など、エッセイ集に『低反発枕草子』、詩の入門書『詩、ってなに?』など、小説単行本に『二人乗り』(野間文芸新人賞)、『ピアノ・サンド』『スロープ』などがある。戯曲「甘い傷」で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞。幼稚園(鳥取県境港市・美哉幼稚園)と高校(山口県立徳山高校)には路線バスで通園、通学した。
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バスに乗りたい。日常のおかしさやさびしさを道連れに、
見知らぬ地へと運ばれたい。
――三浦しをん(帯文)
東京や福岡の路線バス、コミュニティバス、高速バス、ツアーバス……詩人である著者は、ふらっとバスに乗り込むと、外の景色を眺め、本を読み、ぼんやりし、バス停の名前から物語を妄想し、乗客を観察する。終点まで行って、また同じ路線で折り返す。そんなバスの中の時間は、楽しく、心地よく、ちょっと寂しい。ユーモアと叙情を湛えた傑作バスエッセイが増補文庫化。
解説 大竹昭子
森にいく
三つの席
よろける
雨上がりのバスは
四丁目から四谷へ
図書館まで
思い出経由、美容院いき
こんな偶然
浮き沈み
明暗ある道
王子様に会いに
天神まで
島部分
うまくいかない
ピアニシモの旅
いとこに会いに
ぐるぐるっと
成増におりません
桜をよけて
「あかいくつ」に乗って
真夏のめぐりん
ざわざわ
灯台まで
とどろき、桃の木(文庫版書き下ろし)
あとがき(単行本版)
文庫のためのあとがき
解説 バスには四本の映画がかかっている 大竹昭子
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