小坂井敏晶
( こざかい・としあき )小坂井敏晶(こざかい・としあき):1956年愛知県生まれ。1994年フランス国立社会科学高等研究院修了。現在、パリ第八大学心理学部准教授。著者に『増補 民族という虚構』『増補 責任という虚構』(ちくま学芸文庫)、『人が人を裁くということ』(岩波新書)、?w社会心理学講義』(筑摩選書)、『答えのない世界を生きる』(祥伝社)、『神の亡霊』(東京大学出版会)など。
loading...
生物と同様に、社会システムは「同一性」と「変化」に支えられている。だが、この二つの相は本来両立しない。社会心理学はこの矛盾に対し、どのような解決を試みてきたのか。影響理論を中心に進められる考察は、我々の常識を覆し、普遍的価値の不在を明らかにするだろう。本講義は、社会心理学の発想を強靱な論理とともに伝え、「人間とは何か」という問いを読む者に深く刻み込む。
序 社会心理学とは何か
第1部 社会心理学の認識論
第1講 科学の考え方
第2講 人格論の誤謬
第3講 主体再考
第4講 心理現象の社会性
第2部 社会システム維持のパラドクス
第5講 心理学のジレンマ
第6講 認知不協和理論の人間像
第7講 認知不協和理論の射程
第8講 自由と支配
第3部 変化の謎
第9講 影響理論の歴史
第10講 少数派の力
第11講 変化の認識論
第4部 社会心理学と時間
第12講 同一性と変化の矛盾
第13講 日本の西洋化
第14講 時間と社会
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。