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筑摩選書

寅さんとイエス[改訂新版]

定価

1,980

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01764-2

Cコード

0316

整理番号

252

2023/04/12

判型

四六判

ページ数

320

解説

内容紹介

イエスの風貌とユーモアは寅さんに類似している。ともに故郷を捨てたフーテンであり、他者への温かい思いやりを持つ。両者とも巧みな比喩をもちいた話術で、常識を鮮やかにひっくり返して見せる。功利性のみが支配する社会のがんじがらめの価値観に、人間性を回復させる力がそこにはある。聖書学の成果に「男はつらいよ」の精緻な読み込みを重ね合わせ、真の幸福・人生とは何かを徹底考察し、聖なる無用性の根源に迫る本書は、寅さんとイエスを比較するという意外な試みが大きな反響を呼んだ。刊行から10年を経るロングセラー(14刷、20600部)を、読者からの疑問点などにこたえる形で、「男はつらいよ」を知らない新たな読者にもわかりやすいように改訂。山田洋次監督の推薦文を帯に掲載して2023年4月に新版として刊行する。

目次

第1章 「人間の色気」について(寅さんの場合
イエスの場合)
第2章 「フーテン(風天)」について(「ふうてん」という言葉
寅さんの場合―フーテンの寅
イエスの場合―風天のイエス)
第3章 「つらさ」について(寅さんの場合―“男はつらいよ”
イエスの場合―神はつらいよ)
第4章 「ユーモア」について(寅さんの場合
「ユーモア」という言葉
イエスの場合)

著作者プロフィール

米田彰男

( よねだ・あきお )

米田 彰男(よねだ・あきお):1947年、松山市生まれ。愛光高校(スペイン系ドミニコ会経営)在学中、神父になることを決意。漂泊の五年の間、今は無き「蟻の町」(東京都江東区)等で働く。その後、信州大学理学部を卒業したが、さらに十数年、カナダのドミニコ会哲学神学院、スイスのフリブール大学等で哲学・神学・聖書学を学ぶ。現在、カトリック司祭。著書に『寅さんとイエス[改訂新版]』(筑摩選書)、『神と人との記憶──ミサの根源』(知泉書館)、『寅さんの神学』(オリエンス宗教研究所)がある。

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