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筑摩選書

日本と西欧の五〇〇年史

定価

2,640

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01791-8

Cコード

0322

整理番号

275

2024/03/13

判型

四六判

ページ数

432

解説

内容紹介

西欧世界とアメリカの世界進出は、いかに進んだのか。戦争五〇〇年史を遡及し、近代史の見取り図から見逃されてきたアジア、分けても日本の歴史を詳らかにする。

西欧の暴力・科学・信仰の一体化は
どのように世界を拡大し、
悲劇を生んだか

日本が対峙させられた西欧精神の深層を
500年の歴史から読み解く著者畢生の一冊

西欧の歴史は休みない戦争の歴史であり、特に16-18世紀は「軍事革命」の300年だったと言える。西欧はそれを奇貨として、宗教改革によって強化されたキリスト教信仰と「新大陸幻想」に駆られて、新世界の発見・拡大に躍り出る。その歴史はスペインとポルトガルに始まり、オランダ、イギリスを経て、アメリカの「脱領土的世界支配」に至る。そして今日、中国の勃興を背景に流動化する国際秩序は、「新たな中世」の到来を告げているかのようだ。世界覇権をめぐる500年の争いを俯瞰し、日本が立ち向かうべき「現実」の正体に挑む著者渾身の一冊。

目次

第1章 そも、アメリカとは何者か(わずか三五〇年ほど前のことだった
新世界の「純潔」、旧世界の「頽廃」 ほか)
第2章 ヨーロッパ五〇〇年遡及史(歴史をあえて逆読みする
世界帝国になったスペインとイギリス ほか)
第3章 近世ヨーロッパの新大陸幻想(「海」から「陸」を抑えるイギリスの空間革命
イギリスが守った欧州二〇〇年の平和 ほか)
第4章 欧米の太平洋侵略と江戸時代の日本(慌ただしくて余りに余裕がなかった日本の近代史
“明治日本を買い被るな” ほか)

著作者プロフィール

西尾幹二

( にしお・かんじ )

西尾 幹二(にしお・かんじ):1935年、東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。ドイツ文学者、評論家。著書として『国民の歴史』『江戸のダイナミズム』『異なる悲劇 日本とドイツ』(文藝春秋)、『ヨーロッパの個人主義』『自由の悲劇』(講談社現代新書)、『ヨーロッパ像の転換』『歴史の真贋』(新潮社)、『あなたは自由か』(ちくま新書)など。『西尾幹二全集』(国書刊行会、24年9月完結予定)を刊行中。

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