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筑摩選書

日本半導体物語

——パイオニアの証言

内側から見た開発70年史

日本の「ミスター半導体」と呼ばれ、生涯を半導体とともに歩いてきたレジェンド技術者が、内側から見た日本の半導体開発の歴史を語り尽くし、未来を展望する。

定価

1,925

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01806-9

Cコード

0354

整理番号

288

2024/09/17

判型

四六判

ページ数

272

解説

内容紹介

1955年にトランジスタラジオをソニーが商用化して以降、日本の半導体産業は次第に地力をつけ、80年代末には世界トップの市場シェアを獲得した。だがその後、日米半導体摩擦の影響を受け弱体化が始まり、摩擦が収まった後も日本半導体の市場シェアの低落傾向は続いて今日に至っている。この栄枯盛衰のドラマの裏側には技術者たちの奮戦があった。日本の「ミスター半導体」と呼ばれ、生涯を半導体とともに歩んできたレジェンド技術者が語る、業界の内側から見た日本の半導体開発70年史。

目次

まえがき

第1章 半導体の黎明期
1 半導体との出会い/2 「金の卵」のトランジスタ・ガール/3 米国に学ぶ/4 トランジスタの発明/5 シリコンバレーの起源/6 IC(集積回路)の発明

第2章 LSI時代の幕開け
1 LSIに向けての胎動/2 電卓が拓いたLSI時代/3 アットオドロク! LSI人事/4 LSI事業の立ち上がり/5 オイルショックの衝撃

第3章 日本の躍進と日米摩擦
1 DRAMで世界制覇/2 インテルに挑戦したCMOSメモリ/3 メモリが築いた黄金時代/4 国際会合での招待講演/5 幻の社長候補/6 日米半導体戦争火を噴く

第4章 マイコン時代の到来
1 マイコンの誕生/2 インテルか、モトローラか/3 世界に先駆けたCMOSマイコン/4 NMOSか、CMOSか

第5章 日立対モトローラの一戦
1 ICBMから生まれたZTATマイコン/2 ワインドダウン事件/3 トップ交渉の決裂/4 真夜中の逃避行/5 日立対モトローラの特許戦争

第6章 マイコン大作戦
1 新分野を拓いた新型RISCマイコン/2 VLSIシンポジウムでの基調講演/3 Windows CEプロジェクト/4 リベンジのF-ZTATマイコン/5 マイコン・カーラリー(MCR)/6 MGO――マイコン・グランド・オペレーション

第7章 日本半導体、なぜ敗退?
1 ピーク時50%に達した日本のシェア/2 日米半導体協定のインパクト/3 日立半導体のトップへ/4 「七月三三日」の交渉決着/5 二段階の降格/6 半導体新世紀委員会(SNCC)/7 二〇〇四東京国際デジタル会議/8 日本半導体の敗退/9 がんばれ! ニッポン半導体

第8章 「半導体の窓」から見える未来
1 「半導体の窓」からムーアが見た未来/2 Makimoto's Wave/3 デジタル・ノマド到来の予想/4 ロボット市場の立ち上がり予想/5 「一国の盛衰は半導体にあり」/6 「半導体の窓」から見えるクルマの未来

あとがき/謝辞

著作者プロフィール

牧本次生

( まきもと・つぎお )

牧本 次生(まきもと・つぎお):1937年、鹿児島県生まれ、ラ・サール高校卒業。東京大学工学部卒業、スタンフォード大学電気工学科修士、東京大学工学博士。日立製作所に入社し、半導体事業部長、専務取締役などを務めたのち、ソニー執行役員専務、半導体産業人協会理事長などを歴任。半導体産業における標準化とカスタム化のサイクル現象は「牧本ウェーブ」と名づけられた。1996年、日米半導体協定の終結交渉代表を務める。著書『デジタル革命』(共著、日経BP社、1996年)、『デジタル遊牧民』(共著、工業調査会、1998年)、『一国の盛衰は半導体にあり』(工業調査会、2006年)、『日本半導体 復権への道』(ちくま新書、2021年)など。主な受賞は市村賞(1973年)、ベルウェザー賞(2004年)、グローバルIT賞(2013年)、IEEEロバート・ノイスメダル(2018年)など。

メディア情報

新聞

2024/11/03

読売新聞で紹介されました。(評者:佐藤義雄さん)

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