山内進
( やまうち・すすむ )山内 進(やまうち・すすむ):1949年生まれ。一橋大学大学院法学研究科博士課程単位修得退学。成城大学教授、一橋大学教授、一橋大学学長を歴任し、現在は一橋大学名誉教授。専門は西洋法制史、比較法制史。主な著書に『北の十字軍』(講談社学術文庫、サントリー学芸賞)、『増補 十字軍の思想』(ちくま学芸文庫)など多数。
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「聖戦」という言葉は、今ではイスラムのテロ行為を正当化するための代名詞となっている。しかし、それが歴史の中で形となって現われたのは、中世ヨーロッパのカトリック世界においてであった。そこでは、異教徒に支配されている「聖地エルサレム」の奪還を旗印として、「十字軍」が構想された。ローマ教皇と教会法学者は、十?嚮Rによる非ヨーロッパ世界の征服・略奪を、道徳的にも法的にも正当化していた。その流れの中から登場したのが、「新しいイスラエル」アメリカである。今日、アメリカの突出した行動を支える思想として甦りつつある「十字軍」と「聖戦」思想の歴史をたどり、キリスト教世界の深層心理を探る。
第1章 主の剣
第2章 「神がそれを望み給う」
第3章 十字軍、北へ―新しいマカバイ
第4章 神の鞭・悪魔の僕・ピューリタニズム
第5章 “新しいイスラエル”アメリカ
第6章 近代の十字軍思想
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