本書はクリティカルシンキング(批判的思考)を哲学的に解説した本である。本書は、私たちが日常的に考えるという習慣の大切さを気付かせてくれた。本書は、本当の意味で同考えると論理的かという哲学なのである。
本書は、様々な哲学的思考を駆使しクリティカルシンキングしていく。その思考は実に魅力的なのだ。まず、クリティカルシンキングは個人攻撃をしない、漏れや重複を無くすなど多くある。その論理的思考が大事なのだ。例えば、科学でも権威主義にならない。そういう事が本書の中で一番印象に残った。
我々は偏見を持っている。先ほどの権威の事もそうだ。実際には権威ではなく証明の方が大切だ。そういう哲学的思考は必要なのだ。
勿論、学生にも必要である。大学生で卒論を書くときには、論文の形式や書き方は二番煎じなのである。最も重要なのは、どう考えるのかだ。論文を書く思考は哲学的思考を使うのは必須だ。いかに効率的に頭を使うのかだと思う。
卒論を書く大学生に薦めるべきだ。まず、考え方が分からないと卒論は書けない。思考の仕方が分かった次に、古郡延治 論文・レポートのまとめ方(ちくま新書)を読めば、人文系の卒論は書けるように思える。つまりは、論文は問いを立てるのが問題で、そのためには思考力が必要だ。