本田由紀
( ほんだ・ゆき )東京大学大学院教育学研究科教授。専攻は教育社会学。著書に『教育の職業的意義』『もじれる社会』(ちくま新書)、『教育は何を評価してきたのか』(岩波新書)、『社会を結びなおす』(岩波ブックレット)、『軋む社会』(河出文庫)、『多元化する「能力」と日本社会 』(NTT出版)、『「家庭教育」の隘路』(勁草書房)、『若者と仕事』(東京大学出版会)、『学校の「空気」』(岩波書店)などがある。
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高度経済成長、バブルは遠い彼方。問題が山積みの日本社会には、悶々とした気分が立ちこめ、「もつれ」+「こじれ」=「もじれ」の状況にある。この行き詰った状況を変えるには、一体どうしたらよいのか?「教育」「仕事」「家族」それぞれが抱える問題について考え、解決策を探る。言葉を紡ぐ一冊。
第1章 社会の「悲惨」と「希望」(「悲惨」について
「希望」の現場より)
第2章 戦後日本型循環モデルの終焉(格闘する思想
激動する社会の中に生きる若者と仕事、教育)
第3章 若者と雇用(若者にとって働くことはいかなる意味をもっているのか―「能力発揮」という呪縛
若者と雇用をめぐる現状―何が求められているのか)
第4章 教育のアポリア(普通科高校における“教育の職業的意義”のあり方
専門高校の意義を再発見する
いじめ・体罰・自殺の社会的土壌)
第5章 母親・家族への圧力(いま、家庭教育を救うには
不安の中で先祖返りする若者たち―「夫は外、妻は家庭」意識の増加
親としてのあり方
「人間力」の圧力―女性たちは何を求められているのか?)
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