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ちくま学芸文庫

経済の文明史

市場経済社会は人類史上極めて特殊な制度的所産である――非市場社会の考察を通じて経済人類学に大転換をもたらした古典的名著。 【解説: 佐藤光 】

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08759-1

Cコード

0110

整理番号

-9-1

2003/06/10

判型

文庫判

ページ数

448

解説

内容紹介

労働、土地、貨幣がすべて市場メカニズムの中に組み込まれて、いわば社会の実体が市場の諸法則に従属させられるにいたった“市場経済”社会は、人類史上きわめて特殊な制度的所産である―ポランニーは古代社会・非市場社会を、現在の市場経済と社会を映す鏡にして、経済人類学に大転換をもたらした。「経済が社会に埋め込まれている」非市場社会の考察を通じて彼が見出した、市場経済社会の特殊性と病理とは。20世紀中盤、高度資本主義社会の入り口において、鬼才が発した現代社会への警告であり、壮大なスケールで展開する経済人類学の古典的名著

目次

第1部 市場社会とは何か(自己調整的市場と擬制商品―労働、土地、貨幣
時代遅れの市場志向
貨幣使用の意味論)
第2部 現代社会の病理(世界経済恐慌のメカニズム
機能的社会理論と社会主義の計算問題
ファシズムの本質)
第3部 非市場社会をふりかえる(ハムラビ時代の非市場交易
アリストテレスによる経済の発見
西アフリカの奴隷貿易における取り合わせと「貿易オンス」
制度化された過程としての経済)

著作者プロフィール

カール・ポランニー

( ぽらんにー,かーる )

1886-1964年。ハンガリーに生まれ、第2次大戦後は主にアメリカで活躍した経済思想家。歴史学、経済学、人類学等の浩瀚な知識をもとに、近代市場経済の特殊性を明らかにし、注目を集めた。主著に『大転換』『人間の経済』などがある。

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