カール・ポランニー
( ぽらんにー,かーる )1886-1964年。ハンガリーに生まれ、第2次大戦後は主にアメリカで活躍した経済思想家。歴史学、経済学、人類学等の浩瀚な知識をもとに、近代市場経済の特殊性を明らかにし、注目を集めた。主著に『大転換』『人間の経済』などがある。
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労働、土地、貨幣がすべて市場メカニズムの中に組み込まれて、いわば社会の実体が市場の諸法則に従属させられるにいたった“市場経済”社会は、人類史上きわめて特殊な制度的所産である―ポランニーは古代社会・非市場社会を、現在の市場経済と社会を映す鏡にして、経済人類学に大転換をもたらした。「経済が社会に埋め込まれている」非市場社会の考察を通じて彼が見出した、市場経済社会の特殊性と病理とは。20世紀中盤、高度資本主義社会の入り口において、鬼才が発した現代社会への警告であり、壮大なスケールで展開する経済人類学の古典的名著
第1部 市場社会とは何か(自己調整的市場と擬制商品―労働、土地、貨幣
時代遅れの市場志向
貨幣使用の意味論)
第2部 現代社会の病理(世界経済恐慌のメカニズム
機能的社会理論と社会主義の計算問題
ファシズムの本質)
第3部 非市場社会をふりかえる(ハムラビ時代の非市場交易
アリストテレスによる経済の発見
西アフリカの奴隷貿易における取り合わせと「貿易オンス」
制度化された過程としての経済)
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