黒田日出男
( くろだ・ひでお )1943年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。東京大学史料編纂所に勤務し、教授・所長・画像史料解析センター長などを歴任。現在、東京大学名誉教授・立正大学教授・群馬県立歴史博物館長。主な著書に『姿としぐさの中世史』(平凡社)、『境界の中世 象徴の中世』(東京大学出版会)、『吉備大臣入唐絵巻の謎』(小学館)など。
loading...
史料として読み解くことで、過去の絵画の見方が変わる。鬼は「他者」の象徴?旅人の必需品は?死後の世界のイメージは?教科書でおなじみの源頼朝像は実は別人だった?「吉備大臣入唐絵巻」「一遍聖絵」「洛中洛外図屏風」「熊野観心十界曼荼羅」などの有名な絵巻や屏風絵・掛幅も史料として読み解けば、まったく新しい世界が見えてくる。長年にわたり絵画史料論・歴史図像学の分野を構築してきた著者の成果を、わかりやすい語り口で示した書。補論として、中世の土地争いのあり様を荘園絵図から読み解いた二論文を増補。
絵画史料とその読み方
鬼と外交―『吉備大臣入唐絵巻』1
末法の予言詩―『吉備大臣入唐絵巻』2
旅と信仰―『一遍聖絵』1
交通と軍事―『一遍聖絵』2
聖地を象徴する動物―『一遍聖絵』3
人と動物の関係史―『伊勢物語絵巻』・『慕帰絵詞』
肖像画と歴史―神護寺三像1
“対”になる肖像画―神護寺三像2
坐法の文化―初期洛中洛外図屏風
行列と御所の櫓―林原美術館本洛中洛外図屏風
曼荼羅の宇宙―『熊野観心十界曼荼羅』(1)
盂蘭盆会と民衆の人生―『熊野観心十界曼荼羅』(2)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。