宮負定雄
( みやおい・やすお )寛政9年(1797)─安政5年(1858)。下総(現・千葉県)香取の人。名主の家に生まれるも、35歳のときその仕事に嫌気がさし、酒食にWれ生家を逐われる。また、遊女と駆け落ちをするなど、漂泊放浪の人生をおくるが、平田篤胤の門人として、多くのフィールドワークを行う。著書は、本書のほかに、『太神宮霊験雑記』『幽現通話』『農業要集』など多数。
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「人魂を捕らひし人の事」「神隠しの男子の事」「蛇に犯されし女の事」「神童寅吉が事」…ここには、霊異、霊験、神異、冥界、祟り、生霊、怨霊、現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)など、ありとあらゆる奇異(あや)しい話が収集されている。それは、畏怖の念であるとともに、日本人の心の深層に潜む宗教意識にほかならない。柳田国男は、本書の「紀州八木山の里山神祭の事」から名論文「山の神とヲコゼ」を生み、ほかにも珍しい話をさまざま摘記し自説の展開に生かしている。日本民俗学、説話文学の幻の名著。今回、新たに発見された著者自筆本を
飛び梅の事
平判官康頼が歌の事
二条中将為明卿の事
難波の浦賎の夫婦の事
敵を討ちし幽霊の事
北海粟島の事
早苗山の事
牡丹山の事
越後国葦が原の事
蛇を喰ひし人の事〔ほか〕
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