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定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09318-9

Cコード

0123

整理番号

-33-1

2010/10/06

判型

文庫判

ページ数

512

解説

内容紹介

幕末最大の思想家横井小楠。ペリー来航という欧米近代の外圧に対して、たんなる開国や攘夷ではなく、仁政という儒学的理想によって内外の政治的状況を具体的に批判し、政策を立案し実行しようとした。「堯舜孔子の道を明らかにして、西洋器械の術を尽くさば、なんぞ富国に止まらん、なんぞ強兵に止まらん、大義を四海に布かんのみ」。その目的のための実学思想は武家政権を根底から否定し、坂本龍馬や高杉晋作をはじめ、多くの人びとにはかりしれない影響を与え、明治日本の礎となる。幕末維新期の複雑な思想状況や込み入った人間関係のなかで、小楠の思想と生涯を見事に描き切った名著の決定版。

目次

1 時習館改革
2 実学党の誕生
3 学校問答
4 有道の国・無道の国
5 富国策
6 国際会議論
7 大義を世界に
増補1 実学と儒教国家
増補2 アジア型近代の模索

著作者プロフィール

松浦玲

( まつうら・れい )

昭和6年(1931)広島県生まれ。京都大学放学処分。立命館大学大学院修了。京都市史編纂所主幹、桃山学院大学教授などを経て、現在著述業。専門は日本近代の政治史、政治思想史。著書に、『勝海舟と幕末明治』(講談社)、『日本人にとって天皇とは何であったか』(辺境社)、『明治の海舟とアジア』(岩波書店)、『明治維新私論』(現代評論社)、『徳川慶喜〈増補版〉』(中公新書)、『幕末・京大坂 歴史の旅』(朝日選書)、『検証・龍馬伝説』(論創社)、『還暦以後』(ちくま文庫)、『新選組』『坂本龍馬』(岩波新書)、『勝海舟』(筑摩書房)他多数。

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