カルロ・ギンズブルグ
( ぎんずぶるぐ,かるろ )1939年生まれ。イタリアの歴史家。ミクロストリア/マイクロヒストリーの創始者。ボローニャ大学教授、カリフォルニア大学ロスアンジェルス校教授、ピサ高等師範学校教授などを歴任。著書に『チーズとうじ虫──16世紀の一粉挽屋の世界像』『歴史を逆なでに読む『糸と痕跡』など。
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1,430
円978-4-480-09466-7
0122
-20-1
2012/09/10
文庫判
288
頁1972年、イタリア新左翼運動のさなかにミラーノでひとりの警視が殺害された。事件の黒幕として、16年後に告発されたのは著者の友人、アドリアーノ・ソフリであった。友人の無実を証明すべく立ち上がったギンズブルグが、裁判記録を丹念に読み解きながら、事件の経緯を臨場感あふれる筆致で描きだす。証言、証拠、記録―ともにこれらに向き合いながら、裁判官は、歴史家はそれぞれどういう態度をとるべきなのか。単なる実証主義でも、「歴史=物語」とする相対主義でもない、歴史学の「第三の道」を探りつづけるギンズブルグの方法論が、事件の検証を通して鮮やかに示される。
窓から舞い落ちた死体―十六年後の告発
裁判官と歴史家
予審判事ロンバルディの報告
裁判長ミナーレの追及
殺害指示
歴史学的実験としての裁判
謎の十七日間
憲兵たちの証言
闇に包まれた夜の面談
ヴィンチェンツィ司祭の証言〔ほか〕
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