斎藤環
( さいとう・たまき )斎藤 環(さいとう・たまき):斎藤 環(さいとう・たまき):筑波大学医学医療?n名誉教授。医学博士。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学、精神療法。著書に『社会的ひきこもり』(PHP新書)、『世界が土曜の夜の夢なら』(角川書店/角川財団学芸賞)、『承認をめぐる病』(日本評論社⇒ちくま文庫)、『オープンダイアローグとは何か』(医学書院)ほか多数。
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本書は多年にわたり、ひきこもり問題に取り組んできた著者による文化論的考察の集大成である。真に治療的効果をもたらす倫理と、ひきこもりから脱するための契機を考えるうえで第一歩となる書。文庫化にあたり、この10年の推移をまとめた「補足と解説」を附す。
1 まえがきに代えて―「ひきこもり」を語ることの倫理
2 社会病理としての「ひきこもり」
3 ひきこもりシステム―その日本的背景
4 「甘え」文化と「ひきこもり」―比較文化論的考察
5 「ひきこもり」の周辺(サイバースペースと「ひきこもり」―他者との距離感について
治療法としての地域通貨
「対話」の媒介され難い無意味さについて
「何もないこと」からの戦略
成熟のための二つの条件
孤独について
「出会い」の持つ力
「ひきこもり」と他者
笠原人間学の現代的意義―笠原嘉『アパシー・シンドローム』解説
表現と「ひきこもり」)
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