浅野楢英
( あさの・ならひで )1937-2016年。大阪市に生まれる。京都大学大学院文学研究科(哲学専攻)博士課程単位取得。京都大学文学部助手、東北大学教養学部教授、宝塚造形芸術大学造形学部教授などを歴任。専門は、論理学、弁証法、レトリックの研究。 おもな著書として『新岩波講座哲学3 記号 論理 メタファー』『埋もれていた術・レトリック』(ともに共著)が、おもな訳書としてE. J. レモン『論理学初歩』(共訳)がある。
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聞き手が思わず納得してしまう、説得力のある議論とはどのようなものか。ある主張の当否を見極めるためにはどんな点に着目すればよいのか。その手掛かりは古代ギリシアの思想家たちの「言論の技術」にある。本書では、アリストテレスを中心とした古代ギリシアのレトリック(レートリケー)理論、問答弁証術さらには論理学などを幅広く紹介。議論を組み立てる際の骨格となる、論証の基本的な型を整理していく。「どんな事柄に関してでも、可能な説得手段を見つける能力」(アリストテレス『弁論術』)としてのレトリックを磨く画期的入門書。
はじめに―「言論の技術」とは何か
第1章 レトリック(レートリケー)事始め
第2章 アリストテレスのレートリケー理論
第3章 ロゴスによる説得立証に役立つ固有トポス
第4章 エートスまたはパトスによる説得立証に役立つ固有トポス
第5章 さまざまな共通トポス
第6章 レートリケーとディアレクティケー
第7章 レートリケーと論理学
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