佐伯胖
( さえき・ゆたか )佐伯 胖(さえき ゆたか) 1939年生まれ。専門は認知心理学。ワシントン大学大学院心理学専攻博士課程修了。東京大学・青山学院大学名誉教授。日本認知科学会フェロー、日本教育工学会名誉会員。おもな著書に、『「学び」の構造』、『「きめ方」の論理』、『「わかる」ということの意味』など。訳書にレイヴ+ウェンガ─『状況に埋め込まれた学習』などがある。
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ある集団のなかでみんなの意思がうまく反映された決定を下すには、どうすればいいだろうか。特に、各人の考えがバラバラで、にもかかわらずそれらを集約して一つの判断を下さなければいけないとき、望ましいきめ方とはどんなものだろうか。これを探究するのが社会的決定理論という分野である。様々な投票方式が生み出す矛盾から、アローの一般可能性定理、さらにはセンの自由主義のパラドックスやゲーム理論まで、この理論が含みもつ広範な内容をかみ砕いて丁寧に解説。社会的決定における「公正さ」「倫理性」とはどのようなものか検討する。最良の
序章 「どうしたらいいと思う?」
1 投票による決定
2 民主的決定方式は存在するか―アローの「一般可能性定理」をめぐって
3 個人の選好に対する社会的規制
4 個人の自由と社会の決定―自由主義のパラドックスをめぐって
5 ゲーム理論と社会道徳
6 「公正な立場」からみた社会的決定の論理
7 平等な社会と個人の倫理性
8 多様性の中に調和を―倫理社会の決定理論
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