武田泰淳
( たけだ・たいじゅん )1912─1976年。東京生まれ。小説家。東京帝国大学支那文学科中退。1934年、魯迅の弟周作人の来日を機に竹内好、増田渉らと「中国文学研究会」を創設。43年、初期の代表作『司馬遷』を刊行。戦後、『蝮のすゑ』(47)『風媒花』(52)『ひかりごけ』(54)『森と湖のまつり』(58)『富士』(71)など話題作を続々発表。また名人芸と称えられる評論集『人間・文学・歴史』(54)『みる・きく・かんがへる』(57)『黄海海に入りて流る』(70)『滅亡について』(71)なども刊行。『武田泰淳全集』増補版全18巻別巻3がある。