宮沢賢治
( みやざわ・けんじ )1896-1933。岩手県花巻市の生まれ。生家は古着・質商。盛岡の高等農林学校在学中に詩や散文の習作をはじめる。日蓮宗に深く帰依し、一時上京して布教生活を送る。帰郷後は農学校で教えつつ多くの詩や童話を書く。やがて農学校を退職、「羅須地人協会」をつくり、農民への献身の生活に入った。生前はほとんど無名のままに死去。病床のなかで手帳に綴ったのが「雨ニモマケズ」の詩。
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「宿命」を引き受けて生きる猟師と熊との絆を描いた表題作、「動物園」を自然との交感の場に変質させるシュールな傑作「月夜のけだもの」、ラディカルで屈指の作品といわれる「フランドン農学校の豚」ほか、賢治の主要なテーマである「自然」を中心とした作品二十四篇を収録。
楢ノ木大学士の野宿
台川
イーハトーボ農学校の春
イギリス海岸
耕耘部の時計
タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった
黒ぶどう
車
氷と後光(習作)
四又の百合
虔十公園林
祭の晩
紫紺染について
毒もみのすきな署長さん
税務署長の冒険
或る農学生の日誌
なめとこ山の熊
寓話 洞熊学校を卒業した三人
畑のへり
月夜のけだもの
マリヴロンと少女
蛙のゴム靴
まなづるとダァリヤ
ブラントン農学校の豚
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