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シリーズ・全集

宮沢賢治コレクション 5 なめとこ山の熊

——童話Ⅴ

「宿命」を引く受けて生きる猟師と熊の交感を描いた表題作をはじめとして、賢治の主要なテーマである「自然」を中心とした童話の傑作24篇を収録する。

定価

2,750

(10%税込)
ISBN

978-4-480-70625-6

Cコード

0393

整理番号

2017/06/22

判型

四六判

ページ数

336

解説

内容紹介

「宿命」を引き受けて生きる猟師と熊との絆を描いた表題作、「動物園」を自然との交感の場に変質させるシュールな傑作「月夜のけだもの」、ラディカルで屈指の作品といわれる「フランドン農学校の豚」ほか、賢治の主要なテーマである「自然」を中心とした作品二十四篇を収録。

目次

楢ノ木大学士の野宿
台川
イーハトーボ農学校の春
イギリス海岸
耕耘部の時計
タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった
黒ぶどう

氷と後光(習作)
四又の百合
虔十公園林
祭の晩
紫紺染について
毒もみのすきな署長さん
税務署長の冒険
或る農学生の日誌
なめとこ山の熊
寓話 洞熊学校を卒業した三人
畑のへり
月夜のけだもの
マリヴロンと少女
蛙のゴム靴
まなづるとダァリヤ
ブラントン農学校の豚

著作者プロフィール

宮沢賢治

( みやざわ・けんじ )

1896-1933。岩手県花巻市の生まれ。生家は古着・質商。盛岡の高等農林学校在学中に詩や散文の習作をはじめる。日蓮宗に深く帰依し、一時上京して布教生活を送る。帰郷後は農学校で教えつつ多くの詩や童話を書く。やがて農学校を退職、「羅須地人協会」をつくり、農民への献身の生活に入った。生前はほとんど無名のままに死去。病床のなかで手帳に綴ったのが「雨ニモマケズ」の詩。

入沢康夫

( いりさわ・やすお)

1931年生まれ。詩人。フランス文学者。日本芸術院会員。詩集で多くの受賞作があると共に詩論集も多く発表し、実作のみならず理論面でも多大な影響を与える。宮沢賢治、ネルヴァル等の研究でも名高い。1998年、紫綬褒章受章。評論に『宮沢賢治 プリオシン海岸からの報告』(1991年、筑摩書房)等がある。

栗原敦

( くりはら・あつし)

1946年(昭和21年)生まれ。実践女子大学教授。『新校本宮澤賢治全集』の編纂委員を務める。著書に『宮沢賢治 透明な軌道の上から』『詩が生まれるところ』、共編著に『宮沢賢治 童話の宇宙』『宮沢賢治入門』『図説 宮澤賢治』『別冊太陽 宮沢賢治』などがある。宮沢賢治学会イーハトーブセンター代表理事。

杉浦静

( すぎうら・しずか)

1952年生まれ。大妻女子大学文学部教授、宮沢賢治学会イーハトーブセンター代表理事。著書に『宮沢賢治 明滅する春と修羅』などがある。

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