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単行本

ビールは泡ごとググッと飲め

——爽快苦味の63編

いいじゃない、みんな好きに飲めば。

喉を通りぬける冷たい爽快感! 内田百閒、田中小実昌、東海林さだお、草野心平、森茉莉、茨木のり子……飲める人も飲めない人も素敵な活字のビールをどうぞ!

定価

2,090

(10%税込)
ISBN

978-4-480-81583-5

Cコード

0093

整理番号

2024/08/28

判型

四六判

ページ数

336

解説

内容紹介

田中小実昌、森茉莉、東海林さだお、伊丹十三、
武田百合子、池波正太郎、向田邦子、幸田文……
豪華執筆陣による、素敵な活字のビールをどうぞ!

ゆるくて、ごきげんで、さわやか。
いつも笑いがそばにある、心地よい作品のかずかず

===
ビールとは… ? ?
わざとらしくない異文化体験(小野邦彦「ビールの偏在性とさりげないやさしさについて」)
自分で好きなように飲めばいい(田中小実昌「ビールの泡」)
いいか、レンコンは穴、ビールは泡が旨いんだ(阿川佐和子「泡だらけ伝授」)
泡による沈黙のひとときはとても大切なのだ(東海林さだお「ビールは泡あってこそ」)
とても寛(ひろ) やかな時間がいっぱいに詰まっている(長田弘「ビールは小瓶で」)
「とりあえず」が出たときには、それはもうビールなのである。(中略)主語なしでビールが出てくる。ほとんど超能力だ(赤瀬川原平「とりあえずビールでいいのか」)
飲みたければ、たんとお飲みなさい(獅子文六「ビールと女」)
ビールは神経の清涼剤(大橋歩「ビール」)
私は大ビール徒である。大麦酒童である。「ビーラー」である(火野葦平「ビールの歌」)
(本書より)
===

草野心平、森鴎外、嵐山光三郎、姫野カオルコ、大橋歩、瀧波ユカリ、茨木のり子、村上春樹、椎名誠、小沢健二……バリエーション豊かな書き手たちによる作品に、8作の書下ろしを加えた、ビールの魅力をとりこぼすことなく集めたアンソロジー。

目次


プロローグ 気分爽快 森高千里

1杯目 つぎたてのビール――まずはビール。とりあえずビール
 いつかきっと 田村セツコ
 缶と瓶 細馬宏通
 ビールのある風景 山本精一
 西陽の水面とビール 高山なおみ
 イギリス湖水地方のラガー 高柳佐知子
 ビールの遍在性とさりげないやさしさについて 小野邦彦
 脳内反芻ビール 小山田 徹
 サバティカルはミュンヘンで 喜多尾道冬

2杯目 泡は大事――ビールは泡ごとググッと飲め
 ビールの泡 田中小実昌
 泡だらけ伝授 阿川佐和子
 ビールは泡あってこそ 東海林さだお
 原則の人 伊丹十三
 ビールは小瓶で 長田 弘
 モクモクモク 嵐山光三郎
 ビールは泡ごとググッと飲め 草野心平

3杯目 ビール、もう一杯!――こんな日はとりわけビールがうまいんだ
 虚無の歌 萩原朔太郎
 モーツァルトmozart  村上春樹
 軽い酔 牧野信一  
 飢えは良い修業だった アーネスト・ヘミングウェイ 福田陸太郎 訳
 とりあえずビールでいいのか 赤瀬川原平
 ビールと女 獅子文六
 白に白に白 大道珠貴
 鍋貼 小川 糸
 ふきのとう 姫野カオルコ
 ビールに操を捧げた夏だった 夢枕 獏
 七月 ビール炊き御飯 金子信雄
 富士日記(抄) 武田百合子
 モンスターと夜景 雪舟えま
 人生がバラ色に見えるとき 石井好子
 飲み、食べ、颯爽と嫌う 城 夏子
 ビール 大橋 歩
 炎天のビール 山口 瞳
 コップに三分の一くらい注いで、飲んじゃ入れ、飲んじゃ入れして飲むのが、ビールの本当にうまい飲み方なんですよ。 池波正太郎

4杯目 旅先のビール――頭のテッペンから足の先までが、キューッとしびれる
 あほらしい唄 茨木のり子
 灰色の菫 田村隆一
 2019年5月3日 小沢健二
 この世で一番おいしいビール 氷室冴子
 道草 吉田健一
 鹿児島カンビール旅 椎名 誠
 温泉津旅行記 川本三郎
 京洛日記 二十一、食堂車 室生犀星
 鴎外先生とビール 平松洋子
 ビールの話 岩城宏之
 パブ 加藤秀俊
 ベルギーぼんやり旅行 七色ビール篇 向田邦子
 ネパールのビール 吉田直哉
 デンマークのビール 北大路魯山人
 欧洲旅行(抄) 横光利一
 ニュー・イングランドの浜焼 中谷宇吉郎
 父の麦酒のジョッキーと葉巻切り 森 茉莉

5杯目 ビール飲み――飲みたければ、たんとお飲みなさい
 渓流 中原中也
 未練 内田百閒
 植木鉢 土岐雄三
 明るいうちに飲むなら蕎麦屋 与那原恵
 第55夜 まつや【神楽坂】 秘密基地の伝声管 鈴木琢磨
 初めての飲み会 瀧波ユカリ
 ビールの歌 火野葦平
 父の七回忌に 幸田 文
 われこそはビール飲み 野坂昭如
 はじめてのビール 沢野ひとし
 ワインとビールがいっぱい  渡辺祥子
 ビールの味 高村光太郎

 編者あとがき ビールは飲む「窓辺」であり「風景」である。 早川茉莉

 底本一覧

著作者プロフィール

早川茉莉

( はやかわ・まり )

早川 茉莉(はやかわ・まり):編集者。『すみれノオト』発行人。「すみれ図書室」主催。アンソロジストとしても活躍し、ファンも多い。編著に森茉莉作品集『貧乏サヴァラン』『紅茶と薔薇の日々』『贅沢貧乏のお洒落帖』『幸福はただ私の部屋の中だけに』のほか、『なんたってドーナツ』『玉子ふわふわ』『素湯のような話』『矢川澄子アンソロジー 妹たちへ』『片山廣子随筆集 ともしい日の記念』『スプーンはスープの夢をみる』など。著書に『森茉莉かぶれ』『修道院のお菓子と手仕事』(共著)『京都で寺カフェ』など。

メディア情報

新聞

2024/10/27

読売新聞「記者が選ぶ」で紹介されました。

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