遠藤ケイ
( えんどう・けい )1944年生まれ。もの描き。四十年来、民俗学をテーマに、絵と文による執筆活動を続けている。取材先では、ときにはみずから仕事を手伝い、ともに酒を酌み交わし、その技量と境地に深く寄り添ってきた。主な著書に、『熊を殺すと雨が降る』(ちくま文庫)、『暮らしの和道具』(ちくま新書)、『男の民俗学』(小学館文庫)など多数ある。
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漁法、狩猟法、製鉄法、農法、民間信仰など、日本には古来より伝わるさまざまな原型がある。それらは、黒潮や朝鮮半島からつづく「海の道」を経由して日本にもたらされ、中央構造体という「山の道」を介して日本各地に伝播していった。そのコミュニケーション回路は竹の根のように複雑にからみ合い、その道程には古代からつづく人間の知恵と時間が集積している。本書は、こうした日本の原型が形作られた歴史的な「道」を明らかにしながら、その「道」を生業として受け入れる職人たちの屹立した精神を静かに描く。二つの「道」が織り成す壮大なタペストリーのなかで、“日本”の姿を考えなおす。
第1章 竹の道
第2章 漁の道
第3章 鍛冶の道
第4章 狩猟の道
第5章 修験の道
第6章 草の道
第7章 来訪神の道
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