折口信夫
( おりくち・しのぶ )(1887~1953)大阪生まれ。筆名釈迢空。国学院で学び中学の国語教師を経て、柳田國男を知り、民俗学・国文学の研究に入る。 民間伝承採話のかたわら、短歌、詩、小説を書き、日本芸能史や古代研究にわたっては、実証に加えて詩人的直観にもとづくおよそ類 のない想像力と洞察にあふれた仕事をのこした。
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巫者に憧れ、河童と戯れ、まざまざと異界を幻視した折口信夫は、近代日本が生んだ大いなる学匠詩人にして稀有なる霊媒(ミーディアム)であった。文学と民俗の両面にわたる深遠幽暗な折口学の根底には、常に彼方への視線、人外のモノへの共感がひそめられており、それはしばしば怪談文芸の領域へと肉迫する。知られざる名作怪談「生き口を問う女」や「稲生物怪録」ほかの創作と論考を一巻に。
稲生物怪録
死者の書(抄)
神の嫁
むささび
生き口を問う女
生き口を問う女(続稿)
とがきばかりの脚本
巻返大倭未来記
夏芝居
お岩と与茂七
涼み芝居と怪談
寄席の夕立
もののけ其他
お伽及び咄
雄略紀を循環して
盆踊りの話
鬼の話
河童の話
座敷小僧の話
信太妻の話
餓鬼阿弥蘇生譚
小外伝(餓鬼阿弥蘇生譚の二)
水中の与太者
水中の友
鏡花との一夕
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